第8話 内部塗り壁

最終更新日:2022/08/27

内装の仕上げにビニールクロスは使いませんでした。理由は後年メンテナンスに費用を掛けたくない点と調湿された美味しい空気に中で過したいと考えたからです。

ビニールクロスは工事費を抑える事は出来ますが20年も経ってくれば端々でめくれが生じ、汚れも目立ち調湿効果もほとんど期待出来ません。冬は乾燥するので加湿器を用いる事も多いのですが高湿度になった場合でも結露やカビの発生を抑えてくれます。

壁の中には羊毛断熱材「ウールブレス」を充填してあるので加湿された湿気が壁の中に入っても壁の中でカビが生えたりする心配は無いので安心です。

塗り壁の種類は玄関・LDK・1階のトイレはスイス漆喰「カルクウォール」を塗り、階段の吹き抜けを含めその他の部屋は「ウォーロ」を選びました。

ウォーロを塗っています。

和室にはウォーロにグリーンの顔料で着色しました。

LDKにカルクウォールを塗っています。

塗り壁は水で練った状態で2~3㎜塗ります。どの様な塗り壁材でも施工時には1㎡当たり1?前後の水が含まれています。1軒の家の壁の面積は約300㎡程なので300リットルの水が壁に着いている計算になります。塗り壁は施工後2~3日でほぼ乾き、1週間ほどで完全に乾きます。

塗り壁から大量の水分が放出されるので施工後は十分換気する事がとても大事です。

LDK等に塗ったスイス漆喰「カルクウォール」は日本の漆喰よりpHが高く手垢などが着いてもいつの間にか白くなっています。また強アルカリなのでウイルスが付着するとウイルスを守っているタンパク質の核が破壊されウイルスが死滅すると言われています。また漆喰は少しずつ硬化し100年程で石に戻ると言われています。

その他の部屋に塗った「ウォーロ」は珪藻土・漆喰・ゼオライト等で配合され、合成糊は一切使われていません。2階の手洗い付きのトイレで手を洗い水しぶきが壁に着いても一切後は残っていないのには驚きです。また偶然発見したのですが油性マジックの落書きが何もしないのに3年ほどで消えてしまいました。